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石川商店のお米ソムリエ・食味鑑定士がプロの視点で評価
千葉県多古町
萩原 宏紀さん
千葉県の香取郡多古町で栽培された生産量の少ないお米。過去には日本の米作り100選にも選ばれ食味日本一にも輝きました。平成26年度には皇室献上米にも選ばれており、美味しさとその希少性から「幻の米」とも言われています。
粒が大きく、粒立ちの良いお米で、しっかりめの食感です。そのため、噛めば噛むほど口の中に甘みが広がりました。しっかりめといってもコシヒカリなので冷めても硬くなるというわけではないので、しっかり目がお好きな型のお弁当にもおススメです!
固さ | |
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ねばり | |
甘さ | |
総評 | 甘みと粘りのバランスが良い。おかずを邪魔しないので和食など薄味のおかずに合う。玄米ですが食べやすいです。 |
発祥は千葉県香取郡多古町。多古米は千葉の三大銘柄に数えられており、生産量が千葉県産の約2%ほどしかないため流通量も少なく、幻のお米とも呼ばれています。
多古米が作られる多古町の土壌は、かつて海底だったためミネラル分が多く含んだ粘土質で、米作りに適しています。また、栗山川に育まれた豊かな大地も多古米の生産に貢献しています。多古米は、江戸時代には徳川幕府献上米、昭和38年には天皇陛下献上米に選ばれ、昭和46年には「全国自主流通米品評会」で食味日本一に選ばれました。また、平成2年には日本の米作り百選に選出、平成26年には再度天皇陛下献上米に選ばれています。
親子二世代で多古米を作り続けている生産者さん。田んぼは山と山に挟まれた谷津田が多くあり、山からの栄養分が田んぼに流れてきて、他にはない美味しいお米が出来上がります。また、千葉県が認定する『エコファーマー』でもあり、環境にも配慮した自然にやさしい農業を取り組んでいます。
白米は通常、不良品と異物の選別をしますが、玄米は一般的に選別しないことをご存じですか?お米の生産者やお米屋でさえ、玄米は選別をせずにそのまま販売をするところがほとんどです。その理由は、玄米選別機械や選別工程に数千万円の設備投資がかかったり、白米に比べて数倍の手間と時間がかかることが挙げられます。
しかし、玄米の選別をすることで、香りが豊かになり、心地よい食感と濃厚な甘味が生まれ、美しい炊き上がりになることから、石川商店では玄米の選別に徹底的にこだわっています。お米の専門店として、専用の機械を使用しながら合計7工程に分けて選別しています。具体的には、石抜選別・磁力選別・集塵選別・砕粒選別・色彩ガラス選別・金属探知選別・目視手選別を行います。不良品の定義も厳格に設定し、これらの不良品を極限まで取り除いているのです。
石川商店では、機械の性能を最大限発揮させるために、あえて選別速度を遅く、選別感度を高めることで、一粒でも多くの不良品を取り除いています。じっくりと時間をかけ、繰り返し選別することで、玄米が徐々に黄金色に変わっていきます。
しかし、どれだけ丁寧に選別しても、どうしても機械の限界があります。そこで、石川商店では機械選別後に専門の選別スタッフが一粒一粒、不良品と異物を取り除いています。日本で人の手を介して玄米を選別するのは、おそらく石川商店だけです。手間と時間、費用がかかる手選別ですが、この工程を経ることで香りや味わい、美しさが全く異なるため、一切の妥協を許しません。ぜひ一度、選び抜かれた黄金色の特上玄米をお試しください。
特上玄米に仕上げた後、すぐに真空処理を施し、低温倉庫で保管します。この工程には主に3つの理由があります。
1.鮮度の保持
真空処理により、玄米の鮮度を長期間維持し、ご家庭に届くまで最高の状態を保つことができます。
2.虫の混入防止
真空パックにすることで外界と遮断され、万が一の虫の混入や発生を防ぐことができます。
3. 湿度と酸化の防止
真空状態にすることで湿度の影響を受けにくくし、酸化を防止することで高い食味を維持します。
このような品質管理の徹底により、本格的な美味しさを追求しています。選別から保管まで手間を惜しまず行い、ご注文をいただいてから真空パックを開封し、最終選別を経て玄米をお届けします。
玄米を炊飯するなら、圧力鍋での炊飯をおすすめします。その理由は、圧力鍋の「圧力」と「沸点の高さ」にあります。
通常、水は100℃で沸騰しますが、圧力鍋を使用すると内部の圧力が増して沸点が110℃〜130℃になります。玄米は硬い防水性の層(ロウ層)に覆われているため、高圧力と高温で加熱する必要があります。圧力鍋で炊くことで、玄米は水をよく吸収し、中まで均等に火が通り、モチモチ、やわらかく、ふっくらとした食感のご飯になるのです。
一方、炊飯器の内部圧力は低く、温度も100℃程度のため、玄米は炊き上がりがボソボソの食感になりやすいです。洗い方や浸水時間を工夫しても、炊飯器での炊飯は圧力鍋には勝りません。
圧力鍋をお持ちでない方で玄米を食べたい場合は、低アミロース米をおすすめします。低アミロース米とは、もち米と普通のお米(コシヒカリなど)の中間のやわらかさと粘りを持つお米です。例えば、「淡雪こまち」、「ミルキークイーン」が代表的です。低アミロース米は、3時間の浸水で普通の玄米より約10%多く吸水します。芯まで吸水できれば、圧力と熱は不要となり、炊飯器でも美味しく炊飯できます。そのため、低アミロース米は、玄米でもそのまま炊けることが最大の特徴です。
以上のことから、玄米の炊飯は圧力鍋が最適ですが、炊飯器を使用する場合は低アミロース米を選び、最低3時間、理想は12時間浸水させることをおすすめします。
1.水通し
玄米の表面にある汚れを洗い流すために水を掛けてすぐに水を切ります。
2.洗米
水を切った玄米をかぎ爪の形にした手で15回かき混ぜます。
3.ゆすぎ
水を入れてやさしく玄米を5回ほどゆすいで水を切ります。
4.水加減
玄米の1.2倍(玄米2合300gの場合、360g)の水を入れます。
5.浸水
冷蔵庫で最低10時間、理想は12時間、浸水させます。
圧力鍋の場合、浸水をしなくても炊けますが発芽しないため、せっかく玄米ご飯を炊くのであれば最低10時間浸水して発芽させてから炊飯しましょう。
6.炊飯
圧力鍋で強火で7分、弱火で20分加熱します。
強火:鍋底に勢いよく当たるくらいの火加減
弱火:鍋底にようやく届くか届かないかくらいの火加減
7.蒸らし
最後に火を消して15分圧力鍋に入れたまま蒸らします。
8.ほぐし
蒸らしが終わったらほぐして完成です。
炊飯器で玄米を炊飯する場合も、水通し、洗米、ゆすぎ、浸水までは一緒です。ただし、水加減は炊飯器釜の内側に記載された玄米の水位線まで水を入れ、玄米モードで炊飯しましょう。
A. 発芽玄米とは、玄米を水に浸してわずかに発芽させたものです。玄米を12時間ほど浸水させれば約0.5mmほど発芽して栄養価が高まります。
1. 栄養価の向上
発芽により、血圧の上昇を抑えたり、脂肪の燃焼を促進するGABAが約8倍に増加します。
2.甘味の向上
消化酵素アミラーゼが活性化し、デンプンがブドウ糖やオリゴ糖に分解されることで甘味が増し、消化吸収がスムーズになります。
3.ミネラル吸収の向上
消化酵素フィターゼが活性化し、フィチン酸を分解することでミネラルの吸収阻害が抑制されます。
以上のことから、発芽玄米は通常の玄米よりも健康効果が高いです。また、美味しく炊飯するためには玄米に十分な水を吸収させる必要があるため、12時間の浸水は栄養面と炊飯面の両方でメリットがあります。
A. 酵素玄米の明確な定義はなく、消化・分解・吸収などに関係する「酵素」と「玄米」を組み合わせた造語です。一般的には、玄米を小豆と塩で炊き、数日間炊飯器で保温状態で寝かせた玄米ご飯を指します。この過程で玄米が褐色化しますが、これは酵素の働きによるものではなく、メイラード反応という現象です。メイラード反応は、玄米のアミノ酸と糖が加熱によって結合し、色と香りが変化する現象です。これはパンをトースターで焼いた時に焼き色と香ばしい匂いがつくのと同じ原理です。
酵素が活性化する温度は35〜40℃ですが、炊飯器の保温温度は60〜75℃なので、実際には酵素は失活します。そのため、「酵素玄米」と呼ばれていますが、実際には酵素の働きは関係していません。正しく表現すると「メイラード反応玄米ご飯」と言えるでしょう。このため、酵素玄米のメリットは色と香りの変化のみであり、栄養価や甘味、うま味が高まるわけではありません。科学的根拠もないため、注意が必要です。
ちなみに、炊飯器の保温を数日間継続することは、安全面の観点から大手メーカーは推奨していません。ご自宅で健康のために「酵素玄米」を作るのであれば、玄米に雑穀を混ぜて、12時間浸水させて発芽させ、圧力鍋で炊飯する方法をおすすめします。発芽玄米雑穀ご飯は、甘くて彩り豊かでモチモチとした食感があり、栄養価も優れています。
A. 以下の理由から、玄米ご飯はダイエットに適しています。
1.豊富な不溶性食物繊維
玄米には白米の約5倍の不溶性食物繊維が含まれています。不溶性食物繊維は消化器官内で膨潤し、満腹感を得やすくする特性があります。これにより、過剰なエネルギー摂取を防ぐ効果があります。
2.豊富なビタミンB群
玄米は、白米に比べてビタミンB群が豊富に含まれています。具体的には、玄米は白米に比べて約7倍のビタミンB1、ビタミンB6、その他のビタミンB群も多く含んでいます。これらのビタミンB群は、糖や脂質をエネルギーに変換する役割を果たします。
3.低GI食品
玄米は低GI食品として知られています。GI値は食品が血糖値に与える影響を示す指標であり、低GI食品は血糖値の上昇が緩やかです。そのため、インスリンの分泌を抑える効果があります。インスリンは血糖値を下げる役割を果たすホルモンであると同時に、脂肪の合成を促進する作用も持っています。玄米のGI値は55とされており、白米の77や食パンの95と比べると明らかに低いことがわかります。このため、玄米は血糖値の急激な上昇を防ぎ、インスリンの分泌を抑え、体脂肪の蓄積を抑える効果が期待できます。
これらの理由から、玄米はダイエット時に適した食品と言えます。ただし、玄米は圧力鍋を使用したり、長い浸水時間を設けないとうまく炊けず、炊飯の手間がかかってしまうため、続けにくいといった難点があります。
おすすめの代替案
もし玄米ご飯の炊飯が手間に感じる場合は、白米や分づき米にもち麦(麦の膳・麦熟・ダイシモチ・キラリモチ)を約3割混ぜて炊飯するのがおすすめです。もち麦ご飯は食物繊維が豊富で、玄米ご飯よりもさらに血糖値の上昇を防ぎ、インスリンの分泌を抑える効果があります。ダイエットは毎日続けることが成功の秘訣ですので、続けやすい3割もち麦ご飯は良い選択肢になるかと思います。
一般的に、お米の栽培において農薬(殺菌・殺虫・除草など)は使用されます。それは、農薬を使用した予防・駆除(防除)がお米の収量に大きな影響を与えるためです。たとえば、慣行(通常)栽培から無農薬栽培へ切り替えた場合、収量は約70%減るとされ、かつ、生産者の除草時間が格段に長くなり人件費がかさむことから、価格転嫁が進み販売価格が高くなります。
農薬の開発に目を向けてみると、1990年代において新農薬が成功する確率は1/3,000程度でしたが、現在は1/160,000以下とされています。安全性に対する諸条件が厳しくなり、要求事項のハードルも高くなったことから新農薬の開発・成功の確率は極めて小さいです。そのため、1剤開発するのに10年以上、結果がまとまるまで2年以上、その間の合計開発費用が十数億円の費用が必要とされます。こうした新農薬の成功確率、長期間の開発・検証期間、厳格な基準、多額の開発費用から考えると、使用方法と量、散布回数などを適切に守られれば、農薬を使用したとしても安全性はある程度担保されているとも考えられるのではないでしょうか。
ちなみに、万が一、お米に残留農薬があったとしても、お米の場合は、生の状態で食べるわけではなく、洗米と炊飯の工程を経るため、その間に約37%〜67%が減少するとされます。
もちろん、農薬を使用せずに残留農薬性の危険を低くすることに越したことはありません。農薬を使用しない方が、お米の食味が高くなるため、お米屋としてのおすすめは無農薬、もしくは、減農薬で栽培されたお米です。
ただ、農薬を使用することが一概に悪かというとそういうわけではなく、農薬を使用することの善(恩恵)も確かに存在します。そのため、農薬の使用有無は善悪の区別が付きにくく、白黒もはっきりしにくいため、人それぞれによって正解があるのだと思います。つまり、無農薬栽培、減農薬栽培、慣行(通常)栽培、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、ご自身の価値観の優先と照らし合わせて選択することが大切です。
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