「健康産業新聞」に掲載されました。
(有)石川商店(千葉県君津市)は、米穀販売店としてスタートしたときから、国内産原料に徹底したこだわりを持つ。生産農家とともに雑穀普及を進めて、おいしさを追求。雑穀商品の取り扱いは89年発売の「五穀米🄬」に始まり、取り組みが今年で18年目を迎えるパイオニア。
「五穀米🄬」は日本古来の五穀を中心として9種の穀物をブレンド。独特の甘みやモチモチとした食感、香ばしさが大きな特徴となっている。また、噛み応えも楽しめる。炊飯タイプとレトルト、おかゆタイプのレトルトがラインナップされている。新製品「麦の膳」は希少な国内産(愛媛県)のもち麦、裸麦、押麦の3種類の麦をブレンドした商品。もち麦は白米と比べて食物繊維は10倍以上。免疫賦活作用は期待されるβグルカンも豊富。モチモチとした食感と粘りが特長。裸麦・押麦は、必須アミノ酸「リジン」やカルシウム、鉄分などミネラル分が豊富。噛み応えのある食感が特長。また、単品タイプの無菌パックタイプの投入を進めている。
石川商店は1990年代当時あまり省みられていなかった玄米・アワ・ヒエ・キビといった穀物に着目。消費者に受け入れられるように、食感・食味に工夫をこらす努力を続ける一方で、原料確保のため、生産農家を増やし、生産量を伸ばしてきた。
それまで雑穀は「おいしくないもの」というレッテルを貼られ、とくに戦中から戦後の徹底した白米信仰によって、敬遠されがちだった。ビタミン、ミネラルが豊富なため昔から健康食材として知られていたが、常習化には至らなかった。
200億円の次をにらんで、先行各社が投入し始めているのが単品タイプ。サラダ用のトッピング用などとしての需要をにらんだもので、雑穀食の裾野を広げていくと予想される。